こんにちは!セラピストの佐々木さんです。
業界歴の浅いセラピストさんへ向けた経験談やお役立ち情報を紹介しています。
今回はメンズエステにおけるセラピストへの「盗撮」疑惑について取り上げてみます。
この記事では、前編として現役セラピストである筆者の実体験を書こうと思います。盗撮の証拠を取ることができなかったので、疑惑ではありますが危険な体験でした。
メンズエステは個室に2人きりなので、お客様の中には「盗撮をしてもバレないだろう」と悪事を働く人がいます。
この業界に入ったばかりの頃はそんな事想像もできませんでしたし、夜の業界で盗撮が多いなんて全く知りませんでした。
ある日、何気なくTwitterを眺めていると、風俗でお仕事をしてる女の子が「盗撮されました!」と呟いていました。当時の私は「え?盗撮??そんな事する人いるの?」と大変驚きました。
残念ながらいるのです。メンズエステでも「自分は盗撮されない、大丈夫だろう」とは決して思わないでくださいね。
私はおかしいなと思いつつも適切な対応ができず、未だに後悔しています。
今回の記事が1人でも多くのメンズエステでお仕事をされているセラピストさんへの注意喚起、盗作対策に繋がれば幸いです。
※注意
同様の経験を持つ人で、フラッシュバックなど精神的に不安定になりやすい人はご注意下さい。閲覧は各自の判断でお願いします。
事例1 怪しいメガネ持参のご新規様
もう随分前の話ですが、いまだに心がざわざわします。
メンズエステの業界に入って3ヶ月頃の事。ご新規様からのご予約が入りました。
インターホンが鳴り、モニターを確認すると丁寧にお辞儀をする男性が映っていました。感じの良さそうな姿に安心してお迎えしました。
ドアを開けるとやっぱり丁寧で優しそうな印象は変わりません。
ですがおかしな行動をとりました。
- メガネをかけない
- 貴重品袋を使わない
- スマホを椅子に置く
玄関を開けた時、メガネを持っていました。胸の前でレンズをこちら側に向けて持っていました。今ならこの時点で厳重警戒します。その時も「不自然だな」と思ったのですが、いつも通りにお迎えしました。
そしてお会計後に貴重品袋のご案内をしたのですが、拒否されました。もうこの時点で怪しすぎます。ですが、当時の私は流してしまいました。
私は必ず貴重品袋の口を開けて「この中にお願いします。」とその場で入れるように促します。この時もそうでした。ですが、その男性はじっと私を見つめるばかりで入れようとしませんでした。それまで気さくに話してくれたのに急に無言になりました。
変だなと思いつつも、沈黙に耐えられず「じゃあお着替えの際にご利用くださいね。」と委ねてしまいました。結局袋は使われず、メガネは机に置いたまま、スマホは伏せて椅子に置かれていました。
メガネを観察
違和感が強かったので、シャワー中にメガネを観察しました。フレームの太いメガネでした。
ですが、盗撮機器を生で見たことが無いのでそれがカメラか判断できませんでした。
後に知ったのですが、メガネ型の場合、中央にカメラがついているタイプと、端にカメラが付いているタイプがあるみたいです。
結果、そのままにしてしまいました。せめて向きを変えれば良かったのですが、観察した事がバレたら怖いと思いできませんでした。メガネはマットの方を向いていました。
相手は犯罪者かもしれないのに、刺激したらどうなるか分かりません。
施術は問題なく終わった
施術中のマナーは問題ありませんでした。
メガネをかけない理由を聞けば疑念も晴れたかもしれないのに、貴重品袋の時のような空気になるのが怖くて聞けませんでした。無言でじっと見つめられるのは怖いです。
その人は帰りもメガネをかけずに去りました。
時間が経って怖くなった
その時は正常な判断ができなかったのですが、勤務を終えて落ち着いた頃に急激に怖くなりました。
あれから数百人のお客様とお会いしましたが、他のお客様と比べてもこの人の行動は異質でした。まじまじとメガネを覗き込んだのでアップで顔が映っているかもしれないと思うと不安です。
理由があってメガネを掛けなかった可能性もあるので、しっかり確認を取るべきでした。
事例2 明るいまま希望の常連様
メガネの件以来、私は盗撮に敏感になりました。
メガネ事件から少し経ったある日、お店の常連さんから出張でご予約が入りました。その人も穏やかで優しそうな人でした。
部屋を明るく、BGMは不要
その人の違和感は「照明を落とさないで欲しい。」というリクエスト。
私は「少し落とした方がリラックスできますよ。」と伝えました。
ですが「明るい方が良い。」と繰り返しました。強く出る事ができず、明るいまま対応する事になりました。そして明かりの側に四角いモバイルバッテリーの様なものがありました。
怪しいと思いましたが、聞く事ができませんでした。モバイルバッテリーの近くのBGMを操作しようとしたら、「ちょっと!」と焦って止められました。
うつ伏せになった時に、タオルでモバイルバッテリーを隠して施術しました。
同じお店で似たような事がもう1件ありました。全員良くも悪くも普通の人でした。
出張の場合、カメラを見つけるのはお店より困難になります。
モバイルバッテリーはダミーで、本当のカメラは別にある可能性もあります。
私はこの件以来、出張を受けるのを辞めました。
出張の場合、セラピストの手取りが来店より多くなるお店が多いです。
報酬額だけに囚われずに、充分な注意をして下さい。
お店に相談できなかった
当時の私はお店に相談することができませんでした。
以前あるお客様をNG(接客拒否)にした時、「あのお客様は常連様です。貴方に問題があるのでは?お客様を選ぶつもりですか。」と責められました。柔らかい表現に変えていますが、もっと攻撃的な言葉で言われました。
盗撮疑惑を伝えた所でこちらが責められると分かっていたので何も言えませんでした。
このお店の客層は非常に悪く、無法地帯でした。
盗撮疑惑の他、ドタキャン多発、風俗要求は当たり前、骨を折られそうになった事もあります。
自分の身は自分で守るしかないと思うようになりました。
盗撮を目論むのは“利用者”だけとは限らない
ここまで、接客中の盗撮疑惑について書きました。他にも警戒すべき事を書いておきます。
講習中の盗撮
私は講習が女性で施術チェックが男性のお店は何店か経験があります。
幸いどのお店のスタッフも誠実な対応をしてくれました。
- スマホを持ち込まない
- スマホは持ち込むが、鳴った時以外は触らない
- 男性スタッフの他に女性スタッフも参加
特殊な経験としては、女性講師だと聞いていたのに、男性講師だった事があります。男性講師も女性希望だと聞いてなかったらしく、お互い困惑しました。
講習は事前質問をすればある程度トラブルを回避できます。私は女性希望だと伝えていたので、男性が出てきた時にクレームを出すことができました。
事前質問大事なので是非こちらの記事も読んでください。
講習・施術チェック中に頻繁にスマホを触るスタッフには、手放すようにお願いしてみて下さい。
施術室にカメラ
観葉植物、Wi-Fiルーター、BGM機器、時計、額縁など考えられる箇所はチェックした方が良いです。レンズは数ミリなのでどこにでも仕込めます。自分が盗撮犯ならどこに仕込むか考えてみてください。つい最近も室内にカメラがあったという情報が流れていました。
盗撮疑惑の経験を踏まえて
日本のiPhoneはシャッター音を解除できないのはご存知でしょうか。これは盗撮対策の為と言われています。これだけ不名誉な現状があるのに、減らないどころか進化したカメラが沢山販売されています。
今回紹介した事例以外にも盗撮、盗聴疑惑のある人を複数人接客した事があります。次回は、経験を踏まえてどのように対処しているかを取り上げます。