こんにちは!セラピストの佐々木さんです。
業界歴の浅いセラピストさんへ向けた経験談やお役立ち情報を紹介しています。
今回は、メンズエステにおける「盗撮」について後編です。
この記事では現役のメンズエステセラピストが探知機でもない限り100%防ぐのは難しいですが、盗撮から身を守る為に行っている事を紹介します。
疑惑レベルなら日常茶飯事
未遂や疑惑も含めれば怪しい行動を取る人は割といます。前編では貴重品袋の拒否を挙げましたが、使う場合でも怪しい人はいます。
【現役セラピストの実体験】私が体験したメンズエステでの盗撮疑惑とは?
私がインシャワーのお片付けをしている間に、貴重品袋にボイスレコーダーのようなものを仕込んだ人もいました。シャワーご案内時は入ってなかったものが、施術後には入っていました。
カバンのポケットにスマホを挿してマットの近くに置きたがる人もいました。
何百人ものお客様とお会いした結果、今では怪しい人センサーが働くようになりました。
違和感を感じたら疑惑が晴れるまで警戒を解かないでください。
悪気のない人もいる
「俺、高いもの持ってないから気にしないで!」とか「僕は貴方の事を信用しているから使わないよ!」と善意のつもりで貴重品袋を使わない人がいます。
ですが、セラピストの案内を聞かない人は、如何なる理由でもまずは警戒します。衣服を荷物カゴに入れない人もいます。カバンの置き場所を指定する人もいます。不自然な場所に帽子を転がしている人もいました。帽子型の盗撮機器もあるので、全て疑います。そのくらい慎重で良いと思います。ペットボトル型もありますし、ブレスケア型も充電器型もあります。
被害を減らすために
ここからは、私が少しでも盗撮被害を減らす為に行っている事を紹介します!
貴重品袋は必ずご案内。その場で貴重品を入れて貰う。
案内されないとお客様も使い辛いので、必ずご案内します。袋の口を開けて「どうぞ、ご利用ください。」と差し出します。殆どのお客様がその場で入れてくれます。
荷物カゴも必ずご案内。カゴの外にあるものは全てタオル
貴重品袋と同様です。鞄などカゴに入らないものはタオルをかけます。施術室以外に置く場所があればベストですが、なかなか難しいのが現状です。
お店によっては、脱衣所やロッカーがある場合もあります。
盗撮以外にも窃盗など治安の悪い噂も聞くので、しっかり管理しましょう。お店が協力的だと働き易いと思います。
お客様から「玄関で支払いや着替えを要求するお店があった。」と聞いたことがあります。お体冷えますし、課題がありそうですが、そうしたい気持ちはとても分かります。施術室に何も持ち込まないのがベストです。
小物入れの活用
メガネやアクセサリーを入れるケースがない場合は持参します。
メガネの人は多いので、盗撮関係なくケースがあると便利です。
蓋がない場合は上からタオルを忘れずに。
お店の常連さんにケースをご案内したところ、「えっ!今まで無かったよ?自分で用意してるの?」と褒めて頂きました。
常連さんは各セラピストの個性を把握しているので、手を抜けば大きなマイナスですし、頑張っている事は気づいてくれます。気づいても言わない人が多いと思いますが、見られている意識大事です。
盗撮対策が気配りに繋がると思って対応してみて下さい。
鞄はマットから遠ざける。テーブルやソファーなど障害物の側に
鞄はオイルが付く恐れがあるので、盗撮関係なく遠くに置きます。上からタオルをかけます。可能なら念のためテーブルやソファー、荷物カゴなどで壁を作ります。障害物が無いならそれとなく向きを変えます。「オイルが付くといけないので端に寄せさせて頂きますね。」とお伝えすれば殆どの方は拒否しません。
以前、鞄を枕元に置かないと不安だからとしつこい人がいました。
「せめて荷物カゴに〜」と伝えても「気を遣わなくていいから!汚れて平気だから!」と聞いてくれません。仕方ないので隙を見て強制的にカゴに入れました。
余談ですが、手の届く所に鞄を置きたがる人は、避妊具を入れいる人もいます。どちらにしても迷惑なので遠ざけましょう。
衣服の胸ポケットにスマホが入っていたら向きを変える
スーツの方もたまにいます。お仕事中胸ポケットに入れスマホを入れて、そのままご来店したケースが殆どだと思います。そのままハンガーに掛けると、ポケットからスマホが出ていて、撮ろうと思えば撮れる状態になります。
盗撮の意思はない可能性もありますが、念のため向きを変えさせて頂きます。スマホや衣服を勝手に触らず、動かせるならハンガーごと向きを変えます。
充電させてくださいも慎重に
お仕事の合間にご来店頂いたり、後にご予定がある方に多いです。本当に充電したいだけの人が殆どなので、失礼のないように対応します。
お店の充電器がある場合はそれを使用して頂きます。
お荷物を床に直置きしたくないので、私はスマホをタオルで包みます。
怒る人はいませんし、寧ろ「丁寧に扱ってくれてありがとうございます。」とお礼を言われます。
お客様の充電器を使う場合は、マットが映らない場所で充電します。充電器型の盗撮機はレンズの位置がわかりやすいので、事前にネットで調べておきます。
スマホを枕元に置く人には
スマホを枕元に置きたがる人が一定数います。
好ましく思っていませんが、禁止事項ではないので強く言えません。
お店の禁止事項に挙げられている場合は、誓約書にアンダーラインを引いておくなど最初に禁止である事を伝えておきます。読み上げも効果的です。先回りの意識を持ちましょう。
スマホの明かりは交感神経を刺激します。メンズエステを堪能する為には見ない方が良いと伝えるのも良いと思います。暗い部屋で見ると目が疲れ易くなりますし、施術に集中して頂いた方が満足感も高まります。
スマホを置きたがるタイプの傾向として
- 仕事の連絡の為
- メンズエステ慣れしておらず、緊張の裏返し
- 好みじゃないセラピストの時はスマホを触ってやり過ごす
- 競馬が見たい、試合結果が気になる、FXチャートを見たいなど
- 盗撮盗聴
2番目の人は手持ち無沙汰が怖いのか、意味なくスマホを置く人もいます。
緊張して初々しいので、それとなく出さない方が良いことをお伝えすれば理解してくれます。
どのタイプの人でも、お客様がスマホを持っているときは目を離さないようにしてください。
不審な行動に気付きやすいよう、うつ伏せでは上半身施術を中心にするのも良いと思います。
以前、試合結果が気になるから少しだけ触らせて欲しいと言うお客様がいました。鏡越しに目が合って「なあに?」とぐっと近づいたら、慌ててスマホを投げました。転がったスマホはカメラが起動していました。幸いすぐに気づいたので未遂に終わりました。こういう人がいるので全員を疑う事になるのです。
「私も観たーい!」とか「詳しく無いから教えて?」と最初から近くにいれば良かったと思いました。
仰向けではタオルをかけて端に寄せています。
全員に同じ対応をすることで自然と身につく
今回紹介した内容は、悪意が無いであろうお客様にもしています。対応漏れが無くなりますし、動作も自然になります。
なかなかご案内を聞いてくれないお客様にも「(あなたを疑っているのではなく)皆様にしている事なのでご了承下さい。」と説明する事ができます。
盗撮犯に遭遇したら
まず、事前に対応方法をお店に確認しておきます。
スタッフに連絡するよう指示するお店もあれば、危険な場合は現場判断で警察でも良いというお店もあります。
私は何も言えずに後悔した経験を踏まえ、疑惑の時点でお店に連絡しています。
早い段階で気づいた場合は、インシャワー中に連絡します。早めに連絡しておけば、近くでスタッフが待機する事が可能です。
途中で気づいた場合は何とかしてお客様と離れるタイミングを作ります。
自然なのはうつ伏せ終了時に「ホットタオル準備しますね。」
本当に準備するので全員に言います。
ヘッドやデコルテ施術の際に「お顔にタオルを失礼します。」と言って目隠しをして、その隙に怪しいものを遠ざけた事もあります。普段はタオルを使って無くても、緊急用に近くにタオルを常備しています。
本来あってはいけないのですが、「オイルが足りなくなったので補充してきます。」も苦肉の策として使えます。
「あれ?何か玄関の方で音しました?ちょっと見てきますね。」でもいいと思います。
スマホでタイマーを設定している人は「時間間違えたかも!ちょっと確認しますね!」と言ってスタッフにLINEでも良いと思います。
何でも良いので連絡を取るきっかけを用意しておいて下さい。
現場での対応力が求められるので、日頃から情報収集と予防に努めて下さい。
スタッフや警察に対応して貰うためには証拠が必要になります。
証拠とスマホを持ってトイレから連絡を取るなど、身の安全を第一に行動して下さい。
店舗型でも油断はできない
店舗型ならスタッフが飛んで来てくれるとは限りません。
経験が無いスタッフは、対応力に欠けます。ヘルプを出しているのに、セラピスト任せだったケースを知っています。
夜歴が長いスタッフは知識も経験もあるので、1人でもいると頼もしいです。
過去に「何かあったら僕に連絡して下さい。僕は対応できます。」と言い切ってくれた人がいました。在籍のメリットはこれですし、トラブル時に適切な対応できるスタッフが増えて欲しいと思います。
ワンルームも店舗型も犯罪発生時の対応をマニュアルに組み込むべきだと思います。
マニュアルがあってもいざと言うとき対応できない事もあると思います。ただ、何をすれば良いかも分からないスタッフもいるので、最低限まとめておいて欲しいです。
できているお店がどれだけあるのでしょうか。
最後に
ルールを守って楽しんでいるお客様と真面目に頑張っているセラピストが安心できる業界であって欲しいと思います。
次回は「素敵だと思ったお店、スタッフの対応」について取り上げてみます。
危険の多い業界ですが、真面目に店舗運営に取り組んでいるお店もあります。
嬉しかったお店の対応についてご紹介しますね!